ビールがあまり出てこない

「常識的に考えてそれはない」がない妻とよくある夫

 浴槽を洗うブラシ一つに人生観が現れることがある。  この前、妻に「お風呂のブラシ、すごい汚かったんだけど」と唐突に言われた。はて?お風呂のブラシ?確かにお風呂洗いは僕の担当である。妻は続ける。「浴槽洗った後、ブラシ洗ってないでしょ?」。言われてみれば、...

一本の線でしかつながってない異性の友達の話

3月に入って一気に暖かくなり、今や桜の開花の報道がされるようになってきた。東京の開花予想日は今のところ3月17日とのことで、例年よりかなり早くなっている。ちなみに、東京の歴代最速開花日は2002年および2013年の3月16日で、最速満開日は2002年の3月21...

恥ずかしながら世界史を勉強してみたら世界が変わった

多くの人に聞いてみたいのだが、 「神聖ローマ帝国とは、今のどこの国にあたるでしょうか?」
POST DATE:2018.03.09

移住者が実感する「東京と鳥取の違いを一番感じるとき」

「鳥取と東京で一番違うことって何?」という質問をよくされる。移住者あるあるかもしれない。もう挙げればキリがないから、そのときそのときで強く感じたことを適当に口にするのだけど、最近「お、これは毎年言ってるぞ」と気付いたことがある。 花火である。 つい...

有楽町線の片思いとラクリマクリスティ

 「最近、クラフトビールにハマリマクリスティなんだよね」  といった死語的な言い回しを今でも使う人間がいたら、間違いなく90年代のビジュアル系バンドブームを通った世代である。僕もそうであり、今僕はそのビジュアル系バンド、ラクリマクリスティに再びハマリマク...

「美味しゅうございました」アレルギー

 耳にすると体がゾワッとなる言葉がある。  以前、いかにもトレンドとは無縁のおじ様に「そりゃあ、びっくりぽんだ」と言われたときや、「じゃあ、いつに…」という会話になったら必ず間髪入れずに「今でしょ!」と半笑いながら言い続けた人がいてゾワッとなった。もちろ...

幸せの沸点が異常に低いお気楽な奴

 ハーフバースデーという文化はいつ始まったのだろう。少なくとも僕が小さな頃は存在しなかった。と言っても自分が生後半年の頃のことは覚えていない。つまり、自分が小学生の頃とかに周囲で子どもが生まれても、ハーフバースデーなんてやっていなかったはずということ。 ...

鳥取に移住した理由

 今年の7月で移住して3年が経ったけど、いまだによく「なんで鳥取に移住したの?」と聞かれるので、ここでまとめておこうと思う。  話は妻と付き合い始めた時点にさかのぼる。2007年のことだからもう9年前のこと。僕は27歳、彼女(現妻)は26歳だった。彼女は...

推しメンのために禁酒

 これまで人生を通して、「織姫と彦星が出会う日なんだろうけど、毎年いまいち天気がよくないよね」くらいの認識しかなかった七夕という日。今年からは次男の誕生日という特別な日になった。  予定日は7月15日だった。  6月の最終日である30日、夫婦間で重...

既婚者は「結婚っていいもんだ」ともっと言うべきだと思う

 夜中の3時過ぎ、寝相の悪い息子(8月で3歳)がベッドから落ちて起きてしまった。  先日の話。それだけならたまにあるのだけど、間が悪いことにその日、妻は泊まりでいなかった。「パパとねんねしない、ママがいい!」と息子がぐずり続けるのでこちらも「パパしかいな...

書いている人 : 矢野竜広

矢野 竜広

1980年生まれ。東京都出身、妻の故郷である鳥取県に移住したライター、ビアエッセイスト。 立教大学を卒業後、広告制作会社勤務のコピーライター、事務所所属の構成作家を経てフリーランスに。ビール好きが高じて、『ビールの図鑑』(マイナビ、2013)、『日本のクラフトビール図鑑』(マイナビ、2015)を共著で執筆、地ビール会社にも勤務。NHK文化センターでビール講座の講師を務める。その他著書に、詩集『そこに日常があった。』(文芸社、2002)、『・ツナ缶×1』(Kindle版、2014)、『「結ぶ」と「築く」~鳥取・大山町の移住者たちが挑んだ婚活事業~』(∞books、2016)、『山陰クラフトビール』(今井出版、2019)。趣味は一人旅、ノンフィクションの書籍を読むこと、ドキュメンタリー鑑賞。現在、となりのカインズさんなどに執筆中。

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