「ビール好きは田舎で生活した方が楽しい説」を淡々と展開する


SNSは罪深い。
 
目にしなくてもいいような他人の幸せが次々と目に飛び込んでくる。今週はけやきひろば 春のビール祭り2018である。

こんな画像を見て心を乱されない地方在住系ビアラバーがいるだろうか。羨ましい!行きたい!飲みたい!…そんなことを考えても仕方がないのでここはあえて「いや、田舎のビールライフの方が素晴らしいもんね~」という部分を列挙していきたい。まずは一つ目。

・イベントを自分で開催できる!

今思えば、東京はイベントだらけであった。日々、誰かしらがウェイウェイ言わせてた(ブイブイみたいな使い方はしないかもしれぬが)。ところが、田舎では静かで平穏な日常が続いている。イベントを主催する人も少ないのだ。が、これは逆を考えれば立候補すればすぐにイベントを開催できるということ。場所もいくらでもある。

昨年から僕はサンデービールテントというイベントを主催しており、今年もやる予定。遠くのけやきより、近くのサンデービールテントなのだ!
 

・自然の中でビールが楽しめる!

ビールに限らず、お酒は情緒的な飲み物。つまり、気持ちのよいロケーションで飲むとより美味しく感じる。その点、田舎は最高のロケーションの宝庫だ。
僕が住む鳥取県大山町の例で言うと、海岸、山麓、川べり、芝畑、緑豊かな別荘などなど。また夕焼け空や星空の下、ホタル舞う中で飲むこともできる。さらに、それら全ての場所が空いている。
実際にこちらに移り住んでから「ヒルソトビール」というイベントを開催しているのだけど、最高のロケーションで飲むビールの美味さは本当に田舎だけの特権だ!

・自宅にビールサーバーが置ける!

田舎は飲食店が少ないから必然的に樽ビールを飲む機会も少なくなる。だったら!というわけでうちでは3年前から自宅にビールサーバーを置いている。そもそも家を建てる、という発想も東京にいた頃には皆無だった(こちらの人は逆に「賃貸マンションに住む」という発想が皆無)。
うちはサーバーからドラフトタワーにつないでいるのだけど、ビールがなくてもエアサービングするだけでウキウキしてしまう。

・原料を育てることができる!

大麦、小麦、ホップ、副原料の米やフルーツなどなど田舎ではビールの原料を自ら育ててしまうことができる。これらの中でも一番ハードルが低いのはやはりホップだろうか。うちも庭がようやく落ち着いてきたのでホップ栽培を始める予定である。


収穫できた暁には、ビールにホップを浮かべるというあの浮かれたやつをやってみたい。

・ペアリング用の旬の食材に事欠かない!

近場で育つのは何もビールの原料だけではない。春になれば山菜、夏になれば夏野菜や牡蠣(こちらでは牡蠣は夏のもの)、秋になればキノコ…といった具合に一年中ずっと旬の食材に恵まれている。大山町は人は少ないが野菜は多い。通勤ラッシュはないがブロッコリーラッシュがあるのだ。
「ゴーヤをいただいた。じゃあ、ゴーヤに合うビールを探そう」と田舎ではいただいた食材にビールを合わせられる。ペアリングが好きな人はたまらないだろう。



・ビールキャラを確立できる!

僕は一般的な「ビール好き」と言われる人よりかはおそらく若干専門性がある。だが、東京ではそんな“かなりコアなビール好き”もゴマンといた。その中で仕事や役割を与えられるくらいになるためには差別化を図り、努力しなければならない。ところが、そんな僕でも田舎に住むと“あのビールの人”扱いをされ、あらゆるビール的な相談や仕事が舞い込む。
現在、僕はNHK文化センターの米子教室で定期的に講師役をしているけど、これは東京にずっといたらあり得なかった。常にビールバブル状態なのである。

・誘惑がない!

ビールのイベントやビアバーから隔離されたような生活を送っているので、甘い誘惑がないのもある意味ではいいことかもしれない。東京にいた頃はSNSで「〇〇でビールなう」なんて投稿が流れようものなら「これから〇〇に行って乾杯したろか」と思った。
これは家庭によるけど、僕のように小さな子どもがいると一人でふらふら飲みに行くことなんてできない。我慢するしかない。その点、田舎は最初から諦観の境地。「行けるのに行けない…」という苦しさから解放されているのだ!

・たまに行くイベントやビアバーが嬉し過ぎる!

そのようにいつもは諦観の境地にあるからこそ、たまに広島や大阪、東京に行ったときは大爆発する。首相動静並みの分刻みのスケジュールを立ててビアバーを巡っちゃうのである。東京にいた頃、ビアバーやビアイベントに行くことは日常の延長だったけど、田舎暮らしの今は120%の非日常なのだ。
 
…で、トータル何が言いたかったか?というと、そんな120%の非日常が味わえることが確実なけやき広場が羨ましい!行きたい!飲みたい!(結局ここに戻る)