テニスが強くなる?「低グルテン」がウリのヘルシー系IPA(Delicious IPA/STONE)


 「台風銀座」的な意味合いで「クラフトビール銀座」という古めかしい言葉があるとしたら、アメリカのサンディエゴが一番相応しいかもしれない。僕はいつか絶対に、実力派ブルワリーがひしめく街を訪れたいと考えている。

 そんなクラフトビールシティを代表する醸造所とも言えるのが、1996年創業のSTONE BREWING。ガーゴイルのマークでもお馴染みで、僕はこの守護神の栓抜きを大枚はたいて購入してしまったほど。日本やアメリカはもちろん、世界中に多くのファンを持つSTONEが2015年、Delicious IPAなるアイテムをリリースした。いいのか、自分でハードルを上げてしまって。と軽く心配してしまうネーミングだ。

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 色は濃い金色で、泡は白くこんもり。「グレープフルーツのような」とよく形容されるアメリカンホップの香りがする。ただ、予想していたような華やかな香りとは違って、かなり控えめな印象。LEMONDROPという新種のホップをメインで使用しているらしい。

 一口飲むと、かなりパンチのある苦味を感じる。飲んですぐ、食い気味に苦い。IBU(苦味の単位)は80。苦味と同時にやや酸味を感じる。これはLEMONDROPの「LEMON」という文字を見たことによる先入観もあるかもしれない。度数は7.7%とやや高めだが、アルコールの辛みが感じられないので、6%くらいかな?と思うほど。苦旨なのだが、もう少し甘みがあって甘苦い方が個人的には好み。

 このビール、低グルテンであることを強くPRしている。グルテンとは穀物から生成されるたんぱく質で、これに体が過敏に反応して下痢や貧血、疲労感などの諸症状を引き起こすことがあるそう。今、アメリカではグルテンフリーがトレンドで、テニスプレイヤーのジョコビッチ(セルビア人だが)もグルテンフリー食に変えた途端、試合に勝てるようになったという逸話もあるようだ(本当かな)。

 じっくり堪能した後、低グルテンのおかげか体の調子がよくなったような気がするが、たぶん気のせいだろう。久し振りにテニスでもしてみるか。