世界最大のビール博物館を擁するヴァイス専門醸造所の逸品(マイセルズ・ヴァイス/マイセルズ醸造所)


 飲むビアスタイルに合わせてグラスを変え始めたら、おそらくあなたは引き返せないほどのビール好きになっているはず。そういう意味では、ドイツ製高級グラス「シュピゲラウ」の購入はビール好きにとって「Point of No Return」と言える。

 夏草が流れるなか、僕もシュピゲラウを購入してしまった帰還不能点にいる人間である。手に入れたのは、<ビールクラシックス>テイスティング・キット。IPA、チューリップ、ラガー、ウィートの4点セットなのだが、おそらくこれを買った人は、ウィートグラスを持て余しがちだろう。

 と、いうのもウィートだけ突き抜けて背が高いのだ。イメージ的にはダチョウ倶楽部の中にスリムクラブ真栄田がいるようなもの(調べてみたら肥後と真栄田は4cmしか変わらなかったが…)。うちの場合も、他の3つは食器棚に常備しているが、ウィートだけは箱の中に入れていた。

 そんな我が家でくすぶり続けていたスリムクラブ真栄田を起用するときが来た。ドイツはマイセルズ醸造所リリースのマイセルズ・ヴァイス(500ml)がやって来たのだ。

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 本場のヴァイスだけに泡はこんもり。色はライトブラウンで、やや濃い色という印象。酵母入りなのでくすんでいる。香りは穏やかなバナナ香で、一口飲んでみると味わいも穏やか。舌に残る酸味も優しい。苦みはほとんどないので、ビールの苦みが苦手な人にはおすすめできる。

 ただし、バナナ香バキバキでボディがあるヴァイツェンが好みの人にはすすめづらい。非常に繊細、というか控えめな感じがする(飲みやすいということでもあるが)。妻に飲ませてみたところ、「もみの匂いがする」とのコメント。確かに言われてみると穀物香をキャッチできるように。

 1887年創業のマイセルズ醸造所が位置するのは、「ドイツ古城街道」沿いの街バイロイト。ミュンヘンよりもバンベルクやニュルンベルク、さらにはチェコのプルゼニの方が近い。2代目のときにヴァイスを「シャンパン・ホワイト」と呼び始めてからは、ヴァイスビールの専門醸造所となったようだ。

 なんとこちらには「ビール醸造と樽作りの博物館」が併設。5500以上のグラスやジョッキのコレクションがあるこの博物館、「世界最大のビール博物館」としてギネスブックに登録されたほど。ビール好きとしては、いつか必ず訪れたい。