GWにおすすめ!男女が集うピクニックで飲みたい軽快な一本(Gyp Wit/GYSPY INC)


 レッドブルのCMを彷彿とさせる、いかにも外国人が描きました感漂うオシャレなイラストとデザインが目を引く。イラストそのものより、色使いにセンスを感じるラベルだ。

 開栓すると、辺りに漠然としたフルーティーな香りが立ち込める。グラスに注いで泡に鼻を近付けるとブドウのような、パッションフルーツのような、マンゴーのようなトロピカル系の果物の香りであることが発覚する。でも何かもっと適切な表現があるぞと頭のセンサーが働いて、必死に記憶を手繰り寄せてようやく思い至ったのだけど、「黄色い桃の缶詰の香り」が個人的には一番ぴったりくる(なんだか残念な感じがしてしまうのだが)。

Gyp Wit/GYSPY INC

 いざ飲んでみると、香りから想像するような甘みはない。甘いお酒好きの人は、たぶんギャップにがっかりするだろう。でも、ビール好きは喜ぶ味わい。淡い苦味から心地よい酸味へと変わってゆく。アルコール度数4.7%と軽いこともあって、ピクニックに向いている一本と言える。

 もしあなたが「できれば付き合いたいな~」と思う女性を含めた男女6人くらいでピクニックへ行く機会に恵まれたら、このビールを数本持って行くことをおすすめする。ラベルからして女性受けはいいはずなので、「もしかしてこの人、オシャレで美味しいお店を知ってるかも…」と勝手に盛り上がってくれるかもしれない。もし駄目でも、間違いなく僕のようなビール好きの男は釣れてしまう(なんだか残念な感じを抱かないで欲しい)。

 このビール、ミッケラーとトゥ・オールというデンマークにある2つの醸造所のトップ同士が新たにコペンハーゲンで立ち上げたブランドで、醸造の舞台はスコットランドのブリュードッグ。そのため、表に「DENMARK」の文字がありながら、裏ラベルに「原産地:スコットランド」とある。まあ、そんなことより、大事なのはピクニックでの成功。足早に歩いて瓶を揺らし過ぎると、いざ飲むとき、F1で優勝した人みたいになるので注意したい。