ネッシーの故郷にある醸造所が造るオーガニックビール(HIBERNATOR OATMEAL STOUT/BLACK ISLE)


 「オーガニック」という表記に一切惹かれない。

 別に毛嫌いしているわけではない。ただ単純に興味がないのだ。例えば、「この野菜は“好きな色が紫”の農家さんが作りました!」という宣伝文句を見てどう思うだろうか。「うーん…好きな色が紫か…買うのはよそう」とか「紫か、いいな、買おう!」とかならず、「どうでもいいな」となるだろう。それと全く同じ感覚なのだ。

 そんな僕がオーガニックビールを選んだ。たまたまラベルがオシャレだなと思ったからである。この醸造所、スコットランド北部のハイランド地方で1998年に設立。場所を確認すると、ネッシーがいる?ネス湖の近くのよう。よくぞ鳥取の我が家まで来たものである。輸入業者に感謝しつつ開栓。

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 色はもう真っ黒の漆黒。チョコレートやバニラのような甘いアロマが漂う。モルトとアルコールの香りも見つけられる。酸味を予感させる香りも…てか、トータル匂いが強い一本だ。

 飲んでみると、香り同様に味わいも複雑。甘い、の後に苦みと酸味が訪れる。アルコール度数は7%なのでコクもある。黒ビールの宿命かもしれないけど、飲む人を選ぶだろう。僕は気に入ったけど、2本続けて飲もうとは思えないタイプ。締めにチョイスして、チビチビいくのがいいかもしれない。

 ざっくり言って、アイリッシュスタウトは辛口で、イングリッシュスタウトは甘い。このオーツ麦入りのオートミールスタウトは、後者のスイートスタウトの一種。度数は高めだけど、「オーガニック」であることも相まって女性にもおすすめできる。

 このオートミールスタウト以外にも、ラガー、アンバーエール、ペールエール、ポーター、スコッチエールと味わいの異なる多彩なスタイルがあるので、それらを飲み比べる「ブラックアイル女子会」なんていかがだろうか。楽しいだろうな(お声がけお待ちしてます)。