ESSAY

ビールは料理に合わせない方が楽しめる

 この世界には二種類の人間しかいない。  という書き出しだと採点者も「おやっ」と思うので、受験で小論文を選んだ人にはおすすめ。ということをバラエティー番組で発言していたのは、オリエンタルラジオの中田敦彦だった。彼の考え方に倣い、僕はこう書きたい。 ...

人生で一番酒が飲めた1カ月

 憂いに満ちた表情付きの「昔はもっと飲めたんだけどな…」を20代の中盤から今まで、ずーっと周囲から聞き続けている気がする。その「かつてはすごかったんだぞ」を背後に秘めた穏やかな口調は、往時の賑わいを偲ぶ熱海の旅館組合の男性の口ぶりのようだ。「年とともにどんどん...

山陰は何にもなさそうで何でもある

 怒涛のGWが幕を閉じた。  新居に越して最初のGWは、東京からやって来た高校時代の友人と常に一緒だった。当初、一週間も滞在したらネタ切れするのでは?と心配だったが、こちらには行くところもやることもたくさんあった。  初日は空港迎えついでに、島根半...

同棲部屋と落桜

 一度も花見をすることなく、春が過ぎ去ろうとしている。これは僕にとっては結構レアなことだ。これまで毎年最低1回は、桜の木の下で大手のビールを飲んでいた。だいたい缶のまま。コンビニやスーパーで買った海苔巻やポテトチップスとともに。  今年は本当に天候に恵ま...

求人条件は「知ったこっちゃない」で突破する

 ネットオークションデビューしたのは、割と最近のことだ。  だいたいにおいて新しい物事を避けるタイプなので、インターネット上での売買なんて全く手を出す気にならなかった。友人の宇宙遊泳を眺めている感覚だった。落札しても商品が送られてこなかったり、ジャズのC...

移住系ビーラー、家を建てる。

 ほんの数年前には想像もできなかった現実を生きている。今、鳥取県で暮らしていること自体がそうなのだけれど、新築の家まで建てている。東京にいた頃には全く考えられなかったことだ。おそらく数年前の自分に「今、家を建ててるよ」と言っても、「おい、お前に何があったんだ!...

伊勢神宮で二度見された男たち

 今年の初詣は家から徒歩2分の神社で済ました。1歳の息子と手をつないでのんびり歩いて行ったので、5分くらいかかったのだけれど。  実家は初詣をしない主義だった。主義とか高尚なものではない。ただ単に親が出不精なだけだった。「わざわざ人込みに行くのは嫌だ」と...

西暦に強くなると色々な面で役立つと思う

 1516年。  この西暦を見たら、たいていのコアなビール好きは「ビール純粋令」が制定された年だと思うだろう。「ビール純粋令」とは、「ビールの醸造には大麦、水、ホップのみ用いることができる」というバイエルンの法律。いかにも厳格なドイツ人らしい規則である。...

三十路でファーストフード夜勤だった頃

 アルファベット2文字&女優だと直接的過ぎるからか、セクシー女優と呼ばれることもある女性たち。東京にいた頃、一緒に飲む機会があって色々話を聞いたことがある。妙に印象に残っているのが鏡の話。  その女優が仕事を始めた頃。それなりに覚悟して業界に入ったが、や...